自作オペアンプを作ってみよう!(その1)

久しぶりのアナログ回路関係の記事投稿です。以前はとりあえずオーディオアンプを作ってみる記事でしたが、今回はオーディオどうのこうのではなく OPアンプ自体を作ってしまおうという内容です。

Motivation

我が学科(電子系)で電子回路の講義がありました。この講義ではトランジスタ(Bipolar、MOS)を用いた OPアンプについて勉強するものでしたが、実際の所自分で自主的に回路を設計する実験項目が無かったので、今更ながら自分で作ってみようとしたというのがモチベです。筆者はこの科目の成績は A+ (秀)でした

仕様

適当です。とりあえず OPアンプということで、差動増幅段、エミッタ接地段、出力バッファ段の3段構成でいくことにしていますが、とくに差動増幅段は入力振幅に対して出力振幅が線形でないため正直計算が面倒くさいです。なのでひとまず回路を作ってみてゲインは後で測定すると言う方式でやっていきます。
まぁ、要はOPアンプなんだから利得がでかきゃいいんだよ!!!!の一心で行くということですね。完成したら反転増幅の評価をやってみたいと思います。

更により理想的な動作を追求すべく、回路は全て MOSFET で構成することにしました。バイポーラトランジスタではベース電流が面倒くさいというのが本音です。そして無駄に複雑化をしないためにカスコード回路は用いないと言う方針で行きます。

回路

こんな感じです。M3 と M4 のペアは入力で、画像では M3 を入力波形に、M4 を GND 接地としています。実際はどちらにどの波形を入力してもいいです。抵抗器はカレントミラー回路のために使っているもので、20kohm です。

補足として、M3 のゲートは反転入力(抵抗は勝手につけただけなので無視してください)、M4 のゲートは非反転入力、M9 と M10 の間の配線は出力です(この抵抗も評価用に勝手につけただけです)。

MOSFET ですが、BSS84 のコンプリメンタリペアとして BSS138 を用いています。上の LTspice とは少し違いますが、まあ大体同じと考えてもらっていいでしょう。
出力電圧範囲は良い感じにサチっている波形をシミュレーションで撮ったので御覧ください。

電源は +-9V で計測しました。Vdd – 1.5V 〜 -Vss + 2.0V という感じですかね〜〜 レール・ツー・レール動作が理想ですが、とりあえずということで妥協です。筆者自身もどうやって理想に近づけるかよく知らないんですが。

回路の簡易的な解説

差動増幅回路

入力端子として2つを持ちます。便宜上それぞれ Vin+, Vin- とおくと、この差分(Vin+ – Vin-)を増幅するという回路です。これこそOPアンプの肝となる部分で、実際販売されているアンプでほとんどに利用されています。
理論式を示そうかと思いましたが、面倒だし今回はとりあえず作ってみることを目標としていますのでやめました。この回路で必要かつやや複雑になってしまっている点は定電流が必要ということです。M1 と M2 で構成されるカレントミラーによって実現が可能です。グダグダ言うのは辞めて、要はトランジスタを負荷にするとえげつない増幅度を得られるということです。なので差動増幅回路として必須のカレントミラーだけでなく、更に下部 M5, M6 にもカレントミラーを設置し貪欲に増幅度を追求しています。実はこれだけでもOPアンプになってしまうほど十分な増幅度があります

エミッタ接地回路(定電流負荷)

エミッタ接地増幅回路は入力に対して位相が 180 度反転しますが増幅を得ることの出来る簡単な回路です。こちらもトランジスタを負荷にすると増幅度がすごいのでカレントミラー負荷としました。この時点で増幅度は100倍を越しているのではないでしょうか。

出力バッファ回路

上のエミッタ接地回路で得た出力を外部に接続すると出力インピーダンスが高いため、どうしても電圧が下がってしまいます。ですのでバッファ回路で出力インピーダンスを下げる努力(電流増幅)をします。2段の電圧増幅と電流増幅を一緒くたにして電力増幅と言います。今回は完全 MOS を使う回路なので、CMOS バッファ回路 としてそのままつなげれば出来ます(M9, M10)。

なお、Vin の 1kohm 抵抗 と、出力の 900kohm 抵抗は無視してください。これは評価用の反転増幅回路の為に接続したものです。ひとまず波形を入力し、差分をバッファから出力するものだと考えてくだいね。

作ってみた…が

本腰を入れてチップ部品をはんだ付けしてみましたが、、、、配線が面倒になって諦めました。皆さんプリント基板を発注しましょう。

ちなみに配線をサボって Eagle の Autorouter に任せた結果が以下になります。うん、分からん

ということで暇ができたらプリント基板を発注して組み立ててみたいと思います。乞うご期待。